~あなたは何のブラウザーを使ってますか?~
ブラウザの市場を調査する企業はStatCounter社とNet Applications社の2社がありますが、その調査結果は一致していません。
どちらのデータを参考にすればいいのでしょうか?
同じ2012年9月時点での数字を比較してみます。
■「StatCounter Global Stats」(アイルランド)
300万サイト以上を対象にアクセス情報を集計してWEBブラウザのシェア率を計測
●2011年9月~2012年9月
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日本2012年(2011年) |
【世界2012(2011年)】 |
Microsoft Internet Explorer |
54.66% (55.39%) 減 |
【32.7% (41.66%)】 減 |
Chrome |
19.36% (15.6%) 増 |
【34.21%(23.61%)】 増 |
FireFox |
15.46% (19.73%) 減 |
【22.4% (26.79%)】 減 |
Safari |
7.43% (6.05%) 増 |
【 7.7% ( 5.6%) 】 増 |
Opera |
1.32% (1.64%) 減 |
【 1.61%( 1.72%)】 減 |
●ブルー(IE)●オレンジ(Firefox)●グリーン(Chome)●グレー(Safari)●レッド(Opera) 点線(その他)
2011年9月~2012年9月 日本ブラウザシェア
2011年9月~2012年9月 世界ブラウザシェア
日本では、IEが一番シェアが高いのですが、世界ではChromeとIEのシェアが拮抗しています。5月の時点ではChromeがIEを追い抜いています。前年の同月と比べた場合のシェア推移は、日本も世界も同様の傾向です。
●注意すべき点
Chromeのシェアが増えたのは、Webページを先読みする「Prerendering」機能によりカウントされる数が増えているためという意見があります。「Net Applications」はこれらのデータを補正していますが「StatCounter Global Stats」は補正していません。
※参考サイト:「Understanding Browser Usage Share Data」(右サイドのTranslate翻訳タブで日本語を選択する)
IEは、WindowsPCを購入すると最初からバンドルされているため、そのまま利用する人が多く、長らく標準ブラウザー的な立場でしたが2008年頃からシェアを落とし続けています。
●世界がIEからChromeへ移行?
StatCounterは2012年7月9日、世界のWebブラウザの利用状況の推移を表す2分間のビデオを公開しました。
2008年時点では、IEが66.87%でGoogle Chromeは存在していません。2012年6月には、様々なブラウザーが増えていることが世界地図の色分けから一目でわかります。 青い色がIE。
2008年と2012年のブラウザシェア比較
■「Net Applications」(米国)
CIAのインターネットトラフィックを参考に世界のインターネット人口の比率から国ごとにデータの重みを変更しています。国レベルでWebトラフィックの対ユーザ数が重視され、その基準に比例した算出方法で、1ヶ月当たり1億6,000万ユーザのWebトラフィックが解析されています。
1位がIEで、2位Firefox、3位は Chromeと順位が入れ替わります。
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●Desktop Browser Market Share 2012年9月
Microsoft Internet Explorer 53.63%(2011年11月52.64%)
FireFox 20.08%
Chome 5.26%
Safari 1.62%
Opera 0.34%
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2012年9月 世界ブラウザシェア
■総評
上記2つの調査結果から言えることは、IEのシェアは下がり続けてはいますが、まだ最上位ブラウザーの位置を維持しており、二番手のChromeかFireFoxかのシェア争いは加速している中でChromeの評価が上がっていることです。
また、日本では、IEを好むユーザー層には、初心者が多く、簡単で使いやすい点が支持される理由にもなっているようですが、カスタマイズや細かな設定が可能なその他のブラウザーには、ネット上級者が多いようです。
※参考サイト:INLIFE「あなたが使うブラウザは?」
このことからも、当分IEの上位が続くと予想されますが、Webサービスによっては、IE対応していない場合もあり、IEのバージョンによる表示の違いについては、考慮されるべき点があります。