先のブログ記事スマートフォン普及率にて、スマートフォンの動向をお伝えしましたが、
従来型携帯電話(フィーチャーフォンまたはガラケー)と、スマートフォンを比べて利用者像はどのように違うのでしょうか?
総務省が平成23年末の世帯及び企業における情報通信サービスの利用状況等について調査した通信利用動向調査の結果を参照します。
※以下の総務省の調査での携帯電話とはフィーチャーフォンを指しています。
■平成24年5月30日 平成23年通信利用動向調査(pdf)
調査時期 平成24年1月~2月
16580世帯 1905企業
「2.携帯電話ユーザーとスマートフォンユーザーの利用動向」で見ると
●2-(1) スマートフォンは世代間格差が大きい(図1)
・携帯電話は幅広い年代で利用、スマートフォンでは特に20-29歳は44.9%で4割以上が利用
図1
●2-(2)スマートフォンユーザーの方が、携帯電話ユーザーよりインターネットの各種機能・サービスの利用に積極的(図2)
・スマートフォン利用者は、約8割が毎日1回以上家庭外でインターネット接続
図2
●2-(3)スマートフォンユーザーの方が、携帯電話ユーザーより、家庭外からの電子商取引利用について概ね積極的(図3)
・ネット経由の商品の購入は、スマートフォン利用が多い
・スマートフォンは、従来型携帯電話より、インターネット購入上限金額が平均で約2,500円高い
図3
これらの結果から、スマートフォンユーザーは、携帯電話ユーザーに比べて
・ネットの利用が頻繁
・ネットでの購買意欲が高い
・若い世代の利用が多い
ということは、
エンドユーザー向けサービスを提供している事業者は、スマートフォンユーザーに向けて情報提供していくことで、より積極的な消費行動を起こさせやすくなるということになります。
特にターゲットが若い世代の場合には、同じサービスを提供していてもスマートフォンサイトがあるかないかによって大きな差がつきます。
携帯電話ユーザーは今後どうなるかというと、
メールと電話だけ使えればよいというユーザーが一定数存在するため携帯キャリアが開発され続ける限りはスマートフォンに移行しないユーザーが残ると思われますが、提供キャリアの数が少なくなることで次第に減っていく傾向になると思われます。
2012年2月のスマートフォンの普及率20%は高齢者も含めての数字でしたが、ドコモでは、MNP(番号持ち運び制度)で一人負けが続いていることからも、高齢者向けの「らくらくスマートフォン」のデータ通信料を携帯電話会社で最も安い月額2,980円にすることでスマートフォンへの移行を促しています。
4月の各携帯電話会社の2012年度の販売計画では、スマーフォンが既に携帯電話を上回って過半数になっていることからも、予想以上に加速している状況です。